BIMイノベーション BIM1.0

BiMA(ビム・アーキテクツ)が、BIMへ移行するまでのプロセスについてご紹介します。
BIM1.0~4.0と4段階に整理しています
最近は、BIM5.0が見えてきたところはありますが各段階で見えたこと
気づいたことをご紹介しますので、これからBIMへ移行する方に参考にしたいただければと思います。

BIM1.0 Visualization

2D設計の課題
2D設計の進め方について課題を感じていました。
平面図を描いて、面積計算をして、それから断面、立面と設計を進めているので
立面を考えそれに合わせて平面を修正し断面を修正してまた平面や立面図を修正するという作業になります。
また、パースは平面図、立面図、断面図ができて、はじめて作成できるものであり
図面ができてから作成したパースを見て、やっぱり図面を修正するということになります。

パースと図面は、不整合しているのが当たり前で、あくまで「イメージパース」という
説明をしなくてはなりませんでした。

また、このプロセスにおいてもCADオペレータに図面の作成や修正指示をして
パース作成の打ち合わせを指示をするなど作業や人の管理にも課題を感じていました。

最初は、ハイブリットな運用
そこで、最初にはじめたのはCADとRevitのハイブリット運用です。
プランを考えるのはCADが早かったので平面図をCADで作成します。
それをRevitにリンクして平面図を基にしてモデリングを進めて
3Dによる見え方や高さの関係を検討しました。
立面図と断面図は、Revitから作成したものを使い、平面図はCADを使っていました。

なぜかというと、図面表現が当時の私の技術レベルでは思うようにできなかったからです。
あくまで、業務スピードと効率化を優先したからです。
この手法では、ほぼ一人で作業を進めることができましたので、検討スピードも早く
平面図の作成とRevitのモデリング作業を分担しても不整合も無く効率手な
進め方を実現することができました。

ビジュアライゼーションの効果
このBIM1.0での効果は、ビジュアライゼーションによる効率化です。
施主側への提案にイメージパースを見せられるということよりも
設計の最適化を行うためのビジュアライゼーションです。

結局、設計者が3Dのイメージがあればそれを図面化すればよいことで
断面図や立面図の修正は、圧倒的に減らすことができます。
そのため、2D設計のような修正手間や手戻り、不整合が起きにくく
総合的にも設計者だけでプランニングから成果物の作成まで進められ
業務を効率化できるからです。

私の感覚では、プランニングをする速さで言うと3倍。
提案に対しての確定度は10倍になっていたと思います。
それだけ、3Dが情報量が多くて分かりやすいということです。

BIMによる最初の成功体験
2D設計では、プランを作成するには難しい敷地形状の計画提案の依頼がありました。
平面図では、L型のつまらないプランしか作成できなかったのですが
Revitでモデルを作成して、ファサードの提案も合わせて行ったところ
事業主が気に入って、隣の土地と合わせて提案してほしいという依頼に発展したことがあります。
土地が倍以上になっても最初のファサード提案を展開して提案も作成できたので
建築業務として効率的なプロセスで事業化することができた経験があります。

その時以来、営業からは概要書(面積表)と平面図、パースという要望になりましたが
最終的には、概要書(面積表)とパースでよいとまで言われたことがあります。
パースも図面と同等の信頼度になると使い方も変わるということです。


3Dへの可能性と期待
BIM1.0では、2D設計の課題解決と3Dへの期待と関心が高まりました。
BIM2.0で、3D設計に本格的に進めることになりますが
ここで3D設計の課題が見えてきます。
次回のBIM2.0で、ご紹介します。

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