ファミリ編集で失敗しない！AReX FamilyCreateの注意点6選

2025-11-18

【AReX FamilyCreate活用ガイド】ドア・窓ファミリ編集時の注意点6選

AReXのFamilyCreateを使ってRevitファミリをカスタマイズする際、
「ガラス位置を少し変えたい」「ハンドルを長くしたい」などの調整を行うことはよくあります。

しかし、AReXのファミリは高精度に制約が組み込まれているため、
既存タイプを直接変更したり、パラメータを無理に書き換えたりするとエラーが発生することがあります。

この記事では、AReXユーザーがFamilyCreateで作成したドア・窓ファミリを編集する際の注意点を6つに整理しました。
初心者の方も安心してカスタマイズできるよう、基本の考え方と実践ポイントを紹介します。

TOPICS

ドアパネルに設定されている「ガラス開口部やガラリ（通気口）」の位置やサイズを変更したい場合は、
必ずFamilyCreateでファミリ作成後、「タイプを複製」してから調整してください。

既存タイプをそのまま変更すると、他のプロジェクトでも同じ変更が反映されてしまう可能性があります。
また、ファミリ制約が崩れることでジオメトリが破損するケースもあります。

✅ 安全な手順：
ファミリ編集 → タイプ複製 → 新しい寸法値を入力 → 保存

複製後にカスタマイズすれば、他のタイプに影響を与えずに独自設定を適用できます。

ドアハンドルファミリ「DH_バーハンドル01」および「DH_バーハンドル02」には、
バー長さのパラメータが設定されています。

バーの長さを変更したい場合も、タイプを複製してから編集するのが基本です。
既存タイプを直接編集すると、長さ制約の整合が取れず、形状が崩れることがあります。

💡 FamilyCreate編集時のポイント

タイプ複製後に長さを調整

プレビューで形状を確認してから保存

以下の片引き窓ファミリでは、パネル幅の調整が可能ですが、設定範囲を超えるとエラーになります。

幅を変更する際は、FamilyCreateで作成したファミリのタイプを複製し、ファミリ編集ダイアログ内にあるパラメータ「入力_片引き窓幅」から新しい幅を入力してください。
既存タイプを直接編集すると、パラメータ制約に反してファミリが壊れることがあります。

🔍 編集後は「プレビュー」で形状確認を！

「WP_引違い窓_中桟下部パネル」ファミリは、中桟高さを変更できますが、中桟高さパラメータの値に制約が設けられています。

⚠️ 注意：
パラメータの「中桟高さ」＞「高さ」となる値は設定不可。
（2段窓の場合は「H1」より高く設定しないこと）

中桟位置を全体高さより上に設定すると、ジオメトリが生成できずエラーになります。
寸法関係を保ちながら、高さの範囲内で調整するようにしましょう。

窓ファミリで「パネル枠見付-左右上」の値が大きすぎると、作成に失敗します。

「パネル幅」の半分 ≧「パネル枠見付-左右上」

見付寸法を大きく設定しすぎると、形状的にパネルが成立しなくなるためです。
枠寸法を調整する際は、パネル幅の半分以下に設定するのが目安です。

パネルの高さと枠寸法の組み合わせにも制限があります。

「パネル高」＞「パネル枠見付-左右上」＋「パネル枠見付-下」
のような設定にしてください。

パネル本体より枠が大きい設定になると、形状が崩れてしまうためです。
変更時は「枠の合計寸法」が「パネル高」を超えないように注意しましょう。

AReXのFamilyCreateは、自由度が高い一方で、
各ファミリに細かな寸法制約と依存関係が設定されています。

エラーや破損を防ぐためには、以下の3つを徹底しましょう👇

✅ 既存タイプを直接編集しない（タイプ複製が基本）
✅ 寸法関係を崩さないよう注意する
✅ プレビューで形状を確認してから保存

AReXのファミリは標準化されたルールのもとで構築されています。
そのルールを理解して扱うことで、より安定したBIMデータ運用が可能になります。

✨ FamilyCreateを使いこなせば、自社標準のファミリを安全に拡張できます。
カスタマイズ前にこの記事のポイントを再確認してから作業を進めましょう。